近年世界では平等な社会を目指すための活動が盛んに行われていますが、そんな中で欠かせないのがセクシュアリティの問題です。数年前から性の多様性が謳われてきましたが、国会議員が同性婚に言及し度々議論を巻き起こしたりと、日常的にもLGBTQに関する話題が多く上がるようになりました。しかしセクシュアルマイノリティである事が理由でいじめや差別にあったりと、LGBTQや性の種類の多様性への理解は未だに追いついていない現状にあります。その背景として、私たち1人1人が正しい知識を持っておらずわからないことが多いという点が挙げられます。なんとなくLGBTQという言葉は聞いた事があっても、深い意味まではわからないという人が多いのではないでしょうか。本記事では、LGBTQやセクシュアリティ、性自認などの言葉の意味や種類、セクシュアルマイノリティが置かれている現状などについて掘り下げていきたいと思います。
LGBTQってなに?
LGBTQのわからないコト①LGBTQって何?

ほとんどの人がLGBTQという言葉を聞いた事があると思いますが、正しい意味はわからないという人もいるでしょう。
LGBTQは、性的指向や性自認の2つを元に更に分類された以下の5つの種類の総称になります。
・レズビアン(Lesbian)
体の性と心の性が一致しており、性的指向と性 自認共に女性のため、 女性の同性愛者を指す 言葉になります。
・ゲイ(Gay)
レズビアンに対し、性的指向と性自認共に男 性である場合の男性の同性愛者を指す言葉で す。
・バイセクシャル(Bisexual)
上の2つに対しバイセクシュアルは、体と心 の性は一致しているため性自認は男性が女性 のどちらかですが、性的指向が男性と女性の 両性に向く人を指す言葉です。
・トランスジェンダー(Transgender)
トランスジェンダーは、体は女性に生まれたが 心は男性であったり、体は男性に生まれたが 心は女性であったりと心と体の性が一致しな いと言う人を表す言葉になります。そのため 体の性や性自認に違和感を覚え、自分の性別 がわからないと悩んでしまう人が多くいます。
・クエスチョニング(Questioning)
上の4つは性自認がはっきりとしていたのに 対し、クエスチョニングは性自認がわからな い人のことを指す言葉になります。
LGBTQのわからないコト②LGBTQのQって何?

今まではLGBTという言葉が普及していましたが、近年ではQが加わったLGBTQといった呼ばれ方をする事が多くなりました。
「Q(Questioning)」は、自分の性的指向や性自認がわからないと悩んでいるら人全てを含む呼び方になります。
今まではLGBTの4つの種類のセクシュアリティしか表せませんでしたが、このQが加わりLGBTQという単語が生まれた事で、それ以外の多様な種類のセクシュアリティまで表す事ができるようになったのです。
その他にもLGBTQsやLGBTQIA+など、さまざまな種類の呼び方があります。
こんなにたくさんの呼び方があってわからない、という人もいると思います。
LGBTsのsはセクシュアルマイノリティの略であり、LGBT以外の全ての種類のセクシュアリティを含む言い方です。
LGBTQIA+のIはインターセックスの略であり、生まれつき男女両方の身体的特徴を持つ人を指します。
Aは無性愛者ともよばれるエイセクシャルの略で、誰に対しても恋愛感情や性的欲求を感じない人を指します。
また、まだ名前のついていないセクシュアリティも存在するため、その全ての種類を含むという意味で+がつけられています。
LGBTQのわからないコト③Xジェンダーとは?

LGBTQという言葉の誕生により、セクシュアリティの種類はLGBTだけではないという事が表せるようになりました。
しかし、Qとの違いが分かりづらいセクシュアリティとして「Xジェンダー」という種類が存在します。
このXジェンダーというセクシュアリティは、体の性に関わらず、性自認が男性にも女性にも当てはまらない人のことを指すものになります。
自分の中には男性の部分と女性の部分どちらも存在しているという人や、性別という概念を持たない人などがこのXジェンダーに分類されます。
LGBTQのわからないコト④QとXジェンダーの違い

「自分の性自認や性的指向がわからない」クエスチョニングと「男性や女性といった性自認を持たない」Xジェンダーのこの2種類は、似ているようで全く違ったものなのです。
クエスチョニングは、自分がどの種類のセクシュアリティに当てはまるのか分からないという、いわば性自認や性的指向などの答えが見つかっていない状態を指します。
一方Xジェンダーは、意図的に女性や男性などの性別に囚われないという考え方をしているため、自分の性がわからないわけではなく既に性自認や性的指向などの答えを見つけている状態になります。
少しややこしいですが、Xジェンダーは答えを見つけた先のセクシュアリティであり、クエスチョニングはまだ答えがわからないと自分のセクシュアリティについて悩んでいる人全てを指す言葉なのです。
自分の性別がわからない!セクシュアリティはどうやって決まる?

ここまで何度もセクシュアリティという言葉を用いてきましたが、このセクシュアリティの意味がわからない人も多いと思います。
セクシュアリティとは、人間の性の経験に関わる全ての事を指した言葉であり、性のあり方を表す言葉になります。
セクシュアルマイノリティの人のタイプとして、気づいた時には自分の性に違和感を感じておりきっかけがわからないという場合もあれば、何かをきっかけに性自認や性的指向が変化したという場合もあります。
この場合、性自認や性的指向が変化した要因などを踏まえた上で、セクシュアリティという言葉によって性が表されています。
これといった定義などが無くとても抽象的ですが、私たちの性の種類を表すためには欠かせない言葉なのです。
性自認だけではない?セクシュアリティを決める要素の種類

私たちの性を明確にするために必要なセクシュアリティですが、主に身体的性・性自認・性的指向・性表現の4つの種類に分類されています。
それぞれ一つづつ見ていきましょう。
①身体的性
身体構造から判断された、持って生まれた体の性のことを表します。生物学的性とも呼ばれます。
多くの場合は生まれた時の外性器によって判断され、基本的には男性と女性のどちらかに分類されますが、身体構造には内性器や性ホルモン、性染色体なども含まれるため、
生まれた時は男性と判断されたが内性器として子宮が存在すると言ったケースもあり、一概に男女を分ける事ができない場合もあります。
②性自認
心の性とも言われ、体の性別とは関係なしに自分をどの性だと考えているか、という要素になります。
自分は女だと思っている人の性自認は女性であり、自分は男だと思っている人の性自認は男性になります。
③性的指向
体の性や性自認には関係なく、恋愛感情や性的感情などをどの性別に対して感じる感情であるかという要素のことを指します。
男性が好きな人は性的指向が男性に向いており、女性が好きな人は性的指向が女性に向いていると言えます。
しかし、男性女性どちらにも恋愛感情や性的感情を抱かない人もいるため、性的指向は女性、男性、不明の3つの種類が主です。
④性表現
体の性や性自認とは別に、他人から見てどの性別として見られたいかという要素のことをいいます。
セクシュアリティはLGBTQ以外にもある

近年メディアなどで取り上げられる事が多くなり理解度や関心も高くなりつつあるLGBTQですが、セクシュアルマイノリティを表す言葉として認識している人も多いのではないでしょうか。
LGBTQは元々L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシャル、T=トランスジェンダー、Q=クエスチョニングの5つの種類のみを指す言葉でした。
しかし話題性が高くなるにつれて、セクシュアルマイノリティの種類はLGBTQのみであるという誤った認識が広まってしまったのです。
そのため、LGBTQ以外の種類のセクシュアリティが存在している事はあまり知られていない、という状況が作り上げられてしまいました。実際LGBTQの意味さえ分からない人も多く、それ以外のセクシュアリティはなおさらわからない人が多いのが現状なのです。
もちろんセクシュアリティの種類は、LGBTQだけではありません。
ここでその例として、LGBTQ以外のいくつかのセクシュアリティをご紹介します。
・ノンセクシュアル
恋愛感情は抱くが性的欲求は抱かない。
・リスロマンティック
蛙化現象とも言われ、他者から恋愛感情を向けられると避けてしまう。
・サピオセクシュアル
知性の高い人に強く惹かれ、身体的特徴よりも頭の良さを重視する。
・フレイセクシュアル
好きな人や恋人同士でも、体の関係の必要性を感じない。
・パンセクシュアル
好きになる相手の性別は関係なく、男性や女性、Xジェンダーやトランスジェンダーなど全ての人が恋愛対象。
言葉を聞いただけではわからないようなセクシュアリティが多くあったと思います。
もしかしたら自分はこれかも….?なんて思った方もいるかもしれません。
しかし、今紹介したセクシュアリティの種類はごく一部で、実際にはもっとたくさんの種類があるんです。
LGBTQという呼び方は、セクシュアルマイノリティ全てを指す言葉としては極めて部分的すぎるとも言えます。
また、LGBTQを含むこれらのセクシュアリティは、特別なものではありません。
異性愛者の人が恋愛をするように、セクシュアルマイノリティだって同じように恋愛します。
私たち人間には髪の毛や目の色、性格などの個性と呼ばれる違いがありますよね。
セクシュアルマイノリティも、その個性の一つなのです。
性的マイノリティのいう色眼鏡で見るのではなく、人それぞれの個性として捉える事が大切です。
多様なセクシュアリティ!性別は2種類だけではない
意外と知られていないセクシュアリティについての事実①Facebookでは約58種類のセクシュアリティが選べる

病院の問診票や会員登録の際に必ず答える欄があるのが、性別についてです。
今までは男・女の2種類しか記載がない場面がほとんどでしたが、近年では男女の他に「その他」を選べるサイトなどが増えています。
性別といえば、私たちがよく使うSNSでも聞かれる項目ですよね。LGBTQや多様なセクシュアリティを選択できるよう先駆けとなったのが、Facebookです。
日本版のFacebookでは男女の他にカスタムの欄が設けられており、性自認に基づいて自由に記載する事ができます。
またアメリカ版のFacebookでは、男女、カスタムを含むなんと58種類の性の記載がされているのです。
LGBTQですら未だ認知が低い日本では、人間にこれほどの種類の性別があるという事を認識している人は少ないでしょう。
残念ながら、男女やLGBTQ、それ以外の多様なセクシュアリティの中から性別を選ぶ事ができるこの機能は、現在利用できるのはアメリカのみとなっています。
まだ未来はわからないですが、Facebookやアメリカなど限定的な部分にとどまらず日本や世界的にこの機能が実装されると良いですよね。
意外と知られていないセクシュアリティについての事実②LGBTQに寛容なタイでは18種類

私たちの住む日本を含むアジアでは、アメリカやヨーロッパよりもLGBTQやその他の種類のセクシュアリティへの理解が遅れていると言われています。
しかしそんな中でも、セクシュアルマイノリティに寛容であると言われているのがタイです。
性転換手術を希望する多くの日本人が手術を受けるためにタイに訪れることも多く、性への理解が深い国として知られています。
そんなタイには、なんと18種類のセクシュアリティが存在しています。
男性と女性を除いた16の種類について、簡単にご紹介していきましょう。
・プシャーイ(男性)
→女性が好きな男性
・プーイン(女性)
→男性が好きな女性
・トム
→男装をした女性で、女性もしくはディーが好き
・ディー
→男性ぽい女性やトムが好きな女性
・トムゲイ
→女性、トム、ディーのすべてが好きな女性
・トムゲイキング
→トムが好きな男っぽいトム
・バイ
→バイセクシュアル、トム、レズビアン、男性を好きな女性
・ボート
→女性、ゲイキング、ゲイクイーンのどれとも付き合うことが出来る男性(オカマは含まず)
・ゲイクイーン
→男性が好きな女らしいゲイ(日本でいうネコ)
・ゲイキング
→男性が好きな男らしいゲイ(日本でいうタチ)
・トムゲイツーウェイ
→トムゲイキングとゲイクイーンのどちらにもなりうるトム
・トムゲイクイーン
→トムが好きな女性っぽいトム
・レズビアン
→女性が好きな女性
・レディーボーイ(オカマ)
→女性になりたい男性
・アダム
→トムを好きな男性
・アンジー
→トムを好きなオカマ
・チェリー
→ゲイとオカマが好きな女性
・サムヤーン
→レズビアン、トム、女性と付き合えてどれにでもなれる女性"
(引用元:https://kogusoku.com/archives/19070)
これらに当てはまる条件などは特になく、性自認に基づき、自分がこれだと思ったものがその人のセクシュアリティなのです。
また、これだけの種類のセクシュアリティがタイでは当たり前とされており、男性は女性を好きになり、女性は男性を好きになるという固定概念を持つ人は、他の国に比べタイでは少ない傾向にあります。
自分のセクシュアリティ・性自認がわからない
LGBTQ以外のセクシュアリティも分かる!診断サイトを利用してみる

自分の性別がわからない…と悩んだ事がある人の多くは、その感情に戸惑うと思います。すぐには自分自身を受け入れる事ができない人もいれば、ほっとしたりしっくりくるなんて人もいるでしょう。
自分の性がわからないと疑問や不安を覚えた事がある人や、自分はなんのセクシュアリティに当てはまるのか気になる、という人におすすめしたいのが、多様なセクシュアリティを診断してくれるサイト"anone"です。
このサイトでは約2,000通りもの種類のセクシュアリティの組み合わせから、66問の質問を通してあなたのセクシュアリティを見つけてくれます。
その答えの中から、今まであなたがわからないと感じていたことの答えやしっくりくる性自認、セクシュアリティが見つかるかもしれません。
一概に1つのセクシュアリティに当てはめるのではなく、主に心の性、恋愛的指向、性的指向、表現したい性の4つの項目それぞれにおいてセクシュアリティを分析してくれます。
①心の性
この項目は、自分の心がどの性別として認識をしているかを調べてくれます。いわば性自認を問う項目です。
②恋愛的指向
この項目は、どのセクシュアリティに恋愛感情を抱くのかを調べてくれます。また好きという感情を感じないという人のセクシュアリティなど、さまざまなセクシュアリティを元に分析する項目です。
③性的指向
この項目は、どんな時にどのセクシュアリティに対して性的感情を抱くのか、という点を分析してくれる項目です。
④表現したい性
この項目は、あなたの振る舞いや言葉から、あなた自身がどのようなセクシュアリティでいたいと考えているかを分析してくれる項目です。
それでも性自認がわからない!全くおかしいことではない

さまざなセクシュアリティを調べたり、診断を受けてみても答えにしっくりこないという人もいると思います。
当たり前のことですが、性別をはっきりさせなければいけない、という決まりはありません。
恋愛感情を抱く対象や性自認がわからないと悩んでしまうことは、それは全くおかしいことではありません。
わからないということはとても不安なことかもしれませんが、自分を否定したり、違和感を感じてながらどれかのセクシュアリティに無理やり当てはめるのではなく、分からないという状態が自分である、でもそれでいいんだと、焦らず自分自身を受け入れてあげましょう。
決して自分を責めたりなどせず、自分自身に寄り添ってあげましょう。
自分の性自認がわからないことは、何もおかしいことではありません。
まだまだ種類が増えているセクシュアリティ

日本ではまだまだLGBTQへの認識や理解が浅く、セクシュアルマイノリティに対する対応も手厚いとは言えません。
タイやアメリカなど、比較的セクシュアルマイノリティに寛容であるとされている国ですら、LGBTQを含むさまざまなセクシュアリティが普及してきたのは最近なのです。
さらにセクシュアリティの種類は未だに増えており、詳しくはわからない名前のついていないセクシュアリティも存在しています。
現在はLGBTQという言葉が1人歩きしており、正しい知識がわからない人がほとんどと言える状況ですが、もっともっと多くの人がセクシュアリティについての認識を深め、私たち1人1人がわからないで済ましてしまう姿勢を整えなければいけません。
LGBTQの置かれている現状
世界では同性婚が認められつつある

世界全体においてLGBTQの認知度は徐々に高まってきていますが、セクシュアルマイノリティへの深い理解はまだまだ課題ばかりです。
しかし2020年5月の時点で同性カップルの権利を守る制度を持つ国は、世界各国の約20%にも上りつめるなど変化が見られてきています。
同性同士のパートナーを初めて認めたのは1989年のデンマークでしたが、定められたのは登録パートナーシップ法という同性同士の関係を法的に定めたものであり、婚姻関係を認めるものではありませんでした。
しかし、2001年に同性カップルの婚姻関係をオランダが初めて認めたことを筆頭にベルギー、スペイン、カナダなど世界中へと広まっていきました。
LGBTQなどの多様な性に寛容と言われている台湾では、2019年5月にアジアで初めて同性婚が認められました。さらに、詳しくはまだわからないですが、タイがその後を継いでアジアで2番目に同性婚が承認された国になるための働きがなされています。
また法律上では同性婚が認められていないものの、パートナーシップ制度をとる国も増えてきています。
パートナーシップ制度とは、同性同士に対し手続き上において法律婚と同様の権利を与える制度です。しかし法で定められた結婚に比べると、養子縁組や扶養などの制限がされている国もあるため、まだまだ自由とは言えません。
しかしわずかではありますが、LGBTQやセクシュアルマイノリティへの考え方は確実に良い方へと変化してきているのです。
先進国でも日本は遅れている

世界の先進国の基準とされているOECD加盟国36ヵ国において、同性婚またはパートナーシップ制度が認められていないのは、日本を含むわずか10ヵ国となっています。
また世界経済の要となるG7においては、同性婚を認めていない国は日本のみなのです。
実際LGBTQとは何かわからない、セクシュアルマイノリティの意味がわからないという人も多く、日本全体において知識不足という問題点も存在します。
しかし、そんな日本でも同性カップルへの理解を深める働きが高まっています。
渋谷区や世田谷区など数少ない地域において、パートナーシップ制度を取り入れる地区が増えてきています。日本にとっては大きな一歩と言えますが、このパートナーシップ制度でさえ、限定された地域に住んでいる人や、その地域から引っ越してしまうと対象外となってしまうなどの不便さが課題となっています。
日本におけるLGBTQが置かれている現状と課題

同性婚が認められていない日本での生活は、セクシュアルマイノリティの人にとってとても生きづらい環境と言えます。
実際日本は、LGBTQやセクシュアルマイノリティへの理解が進んでいるとは言えません。
世界に比べてセクシュアルマイノリティの割合が少ないとされていますが、当事者の数が少ないのではなく、日本国内でのカミングアウトが非常に少ない傾向の現れなのです。
自分がLGBTQであると公表をすれば特別な目で見られてしまう、学校や家族内でさえ居場所が無くなってしまうかもしれないという不安から、周りの反応や対応が不安でカミングアウトできずどうしたら良いかわからないという人が多くいるのが日本の現状です。
そのため自分の性の問題や性自認への悩みに気づかないふりをしたりと、苦しむ人がたくさんいるのです。
さらに周りへの公表がしづらいことや孤独感から、セクシュアルマイノリティの自殺率は一般的に高くなっています。
1人1人の意識を変え、日本全体でこうした現状を変えていかなければいけないのです。
例えばアメリカではLGBTQのパレードやイベントが度々行われており、日本よりもそれぞれの性自認を尊重する風潮が強く、カミングアウトしやすい雰囲気であると言えます。
こうした働きは、日本でも少しづつ行われています。
コロナウイルスの影響でやむを得ずオンラインでの開催となってしまいましたが、2020年4月に東京レインボーパレードが開催されました。
自分らしくいることの大切さを確認したり、多様性の共有がテーマであるこのイベントが開催されたのは、日本にとっての大きな一歩でしょう。
わからないでは済まされない、LGBTQ・セクシュアリティへの理解

かつてから議論されているLGBTQや多様な種類のセクシュアリティにおける課題は、世界的に見ても未だに山積みです。
しかし、同性婚が認められる国やパートナーシップ制度を取り入れる国の増加など、時代の流れとともにセクシュアルマイノリティへの理解も深まりつつあります。
SNSの普及により、インターネットを通じて自分と同じようなセクシュアリティの人と関わる事のできる場が増えたりと、セクシュアルマイノリティの孤立化を防ぐ場も少しづつ生まれています。
自分には関係ない、よくわからないで終わらせてはいけないのです。
当事者ではなくても他人の性や性自認を認め尊重する姿勢が必要といえます。
LGBTQやその他の種類のセクシュアリティに関する課題を解決するためには、わからないで済ませようとせず、それぞれが向き合い知ろうとする事が大切です。
性について平等な世界を目指すためには、さまざまな性的指向や性自認が存在する事を知り、私たち1人1人が多様性を理解することが最も重要なのです。